若年層に増えている難聴?スマホ難聴!!
日常生活を暮らしていると、とても褒められたものでない迷惑行為がたくさんあります。ゴミやたばこのポイ捨て、無理な追い越し、列の割り込みなど細かいことを挙げだすとたくさんできてきます。
そしてシャカシャカとうるさいヘッドホンもその一つです。通常の音量ならば決して外には漏れませんが、よほど大きな音量にしているのだと思います、この迷惑な行為を受けた人の中にはなぜそんなに大きな音量にするのか?もしかしたら耳が悪いんじゃないか?と思う方もいらっしゃると思いますが、実はその可能性があるのです。
ヘッドホンの使用は一週間に40時間以内がベストと言われていますが、それ以上に使っているという自覚があったり、常に大きな音量で音楽などを聴いている、または最近音が聞き取りずらくなってきた、などの自覚症状がある場合は是非、改善するように心掛けましょう。それでは記事を進めてまいります。
スマホ難聴って?
難聴と聞くとイメージするのはやはり加齢性の難聴が一番先に出てくると思います。最近、うちのおじいちゃんの耳が遠くなって、、というやつですね。後述しますが、これは耳の奥にある細胞が加齢によって壊れてしまうことで起こります。
ちなみに難聴の症状はまず最初に小さな音が聞き取りずらくなることから起こります。その次に女性や子供など比較的高音の音が聞こえずらくなり、日常生活に支障を来す範囲まで症状が進むと、音は聞こえているのに単語の意味が理解できなくなったり、言葉の意味を理解するまでに時間がかかるようになってしまうことがあります。
さて、ではなぜ難聴が起こるのかという事ですが、まずは耳の構造と音が聞こえる仕組みについて確認してまいりましょう。いわゆる私たちがイメージする耳という音を収集する部分は専門用語では耳介(じかい)という呼ばれ方をしています。
そして耳掃除をする部分、外耳道(がいじどう)、その奥にある鼓膜、さらに鼓膜の奥には内耳(ないじ)があります。この内耳は鼓膜で密閉されていて、中は内リンパ液という液体が詰まっており、この中に身体のバランス感覚を司る三半規管、耳介が集めた音を電気信号に変えて脳に情報を伝える蝸牛(かぎゅう)という組織があるのです。
スマホ難聴はヘッドホンによる大音量が原因ですが、音とはつまり振動です。大きな振動が長時間、日に複数回流れていくことで蝸牛の細胞が破壊されていき、難聴が進行してしまうというわけです。
スマホ難聴が引き起こす支障
この章では改めて難聴が引き起こす生活への悪影響を確認してまいります。特にスマホやヘッドホンによる難聴の予備軍となっている若年層の方々にとっては耳が聞こえなくなるぐらいなんでもない、と軽視している方もいらっしゃるかもしれませんが、耳が聞こえないことで起こる支障はとても大きなものです。
まずは音が聞き取りずらいということ、特に高音が聞こえなくということは警告音やアラームといった音が聞こえなくなるので他人よりも命を脅かす危機に対する反応が遅れてしまうかもしれません。
また先ほども少し登場していますが、例えば「いし」「うし」、または「ライス」「パンツ」など音程が似ている単語が聞き取りずらくなってきます。すると他人とのコミュニケーションがうまくいかなくなり、友人関係が壊れてしまったり、映画などを楽しんで見られなくなります。
さらにいえば、こういったコミュニケーションが難しくなると、情緒不安定、うつ病などの精神疾患を併発してしまうことが考えられます。なぜ精神にくるかというと、真面目で几帳面な性格をしている方にとっては仕事や頼まれごとがキチンとこなせなかったり、以前は万全の状態で臨めていた事柄がキチンとこなせているか、不安になってしまうのです。
さらに言えば人間は長い時間をかけて社会生活を営むように進化してきた生き物ですから、コミュニケーションの問題によって会話に加われない阻害感を感じたり、難聴によって疑心暗鬼に陥ることで、自分は社会に必要とされていない人間である、誰にも愛されないといった精神状態がうつ病などの引き金になってしまうのです。
まとめ
今回はヘッドホンを使用して大音量の振動を蝸牛に与えることで引き起こされる難聴、スマホ難聴について記事を書いてまいりました。文中でも触れていますが、耳が聞こえない、聞こえずらくなるということは非常に恐ろしいことであり、軽視しないようにご注意いただきたいと思います。
もちろん、大音量で音楽を聴かないように注意することも大切ですが、家にいる時でもヘッドホンを使用してテレビを見ていたり、仕事などの作業中には必ずヘッドホンを使用しているといった方はなるべく使用する時間を少なくするように心掛けるようにしましょう。