設置場所を誤ると一大事！！チャイルドシートの正しい使用法！！
乳児期の子供や、6歳未満の小さなお子さんとのお出かけは楽しくてウキウキしてしまいますよね。しかしそんな時でもドライバーは安全運転に勤めるだけでなく、万が一に備えなければなりません。
そして備えに必要なのが子供用の座席、チャイルドシートです。法律でチャイルドシートの着用が義務付けられ、小さな子供の安全に対する意識が変革したのは記憶に新しいです。
しかし実際、車の何処に設置するのが安全なのか、着用方法や使用方法がイマイチ分からないと言う方も多いのではないでしょうか。今回は、チャイルドシートの正しい設置場所、固定する時の注意点、安全な向きについて確認していきたいと思います。
チャイルドシートの設置場所
子供の安全確保の為にチャイルドシートを買ったはいいものの、安全な設置場所は何処なのか迷う事があると思います。予備知識がなければ子供の様子が直で見えるように、助手席に取り付けたいと思う方がほとんどだと思いますが、実は助手席にチャイルドシートを取り付けると返って子供を危険にさらすことになります。
その理由は運転席と助手席にエアバッグが取り付けられているからです。エアバックとは衝突事故の際に自動的に作動し、一瞬で衝撃から身体を守ってくれるクッションのことですね。しかしこのエアバッグは大人を守ることを前提に設計されているので、赤ちゃんや小さな子供の未発達で柔らかい身体では衝撃に耐えることができず、首や顔の骨を折ってしまう場合があります。
更にいえば助手席にチャイルドシートを設置していると、逆方向のサイドミラーが見えずらくなり、視界が妨げられ、それが原因で向かって来る車に気付けず、思わぬ事故を招いてしまう事もあります。
上記のような事故を最小限に防ぐのに理想的なチャイルドシートの設置場所は中央の後部座席だと言われています。その理由は、例えば正面衝突の事故が発生し、チャイルドシートが外れてしまったとしても、運転席と助手席の間に吹き飛ばされるので前席への衝突を避け、大きなダメージを回避出来きたり、横から衝突されたとしても左右に空間が出来ているため、ガラスやドアからの直接的な衝撃を避けられるからです。
チャイルドシートの固定に気を付けるべき点
チャイルドシートの設置場所が決まった後に注意するべき点が、固定の確認です。しっかりと固定しなければ、せっかくのチャイルドシートが意味を成さず危険を招くことになりかねません。
各メーカーによって取り付け方は異なりますが、正しく固定されているかの判断は、実際にチャイルドシートに触れ、製品の背もたれ上部を前後方向へと揺したり、引っ張たりして、自動車の座席とチャイルドシートの背もたれ部分が２．５センチ以上空かないように注意しましょう。
乳児と幼児によってチャイルドシートの向きを変える
さて、設置場所の次はチャイルドシートの向きについて確認しましょう。チャイルドシートは、子供の年齢によって前向きか、後ろ向きかが決まります。ご自身のお子さんにとって一番安全な向きを確認していきましょう。
後ろ向き
身体が全体的に柔らかく、特に首が座っていない赤ちゃんが対象です。後ろ向きに設置する理由は、正面衝突の事故を起こした際、衝突の負荷をチャイルドシートの広い面積で分散させ、受けるダメージを最小限に出来るからです。年齢の目安は1歳未満、体重の目安は１０キロ未満です。
前向き
お子さんの首がすわるようになり、自分でチャイルドシートに座れるようになった頃が使い始めの目安と考えてよいでしょう。まだ青年や大人ほど骨格はしっかりとしていませんが、固定されている上半身で事故の衝突を受け止められるようになります。
またこの頃になると少しずつ自分の意志を持つようになり後ろ向きのままでは、足が座席につき窮屈感を訴えるようになるので、チャイルドシートは前向きに設置する方が良いです。年齢の目安は１歳以上、体格の目安は１０キロ以上です。
チャイルドシートあるある情報
チャイルドシートを嫌がって、泣いてしまったり、抜け出してしまうお子さんもいます。車に乗る＝チャイルドシートに乗る、という図式ができているお子さんは良いのですが、一度でもチャイルドシートなしで乗ると、その解放感が忘れられずチャイルドシートに固定されることを嫌がります。
そんな時は子供と思わず、あなたの安全のためにチャイルドシートに乗る必要があるのだとしっかり説明してあげましょう。けれど頭ごなしに説き伏せる前に、使用しているチャイルドシートがお子さんにフィットしているのかも確認してみてください。
チャイルドシートを嫌がる原因は様々ですが、乗り心地の悪さで嫌がっている場合もあります。そんな時は、タオルなどの柔らかいもので隙間を埋め、背中や腰が沈んでしまわないように調整してあげましょう。
もちろん、多くの方が実践しているように安全なおもちゃを用意したり、音楽、動画を掛ける、移り行く景色について会話するなど子供の遊び相手になってあげることも大切です。
まとめ
今回はチャイルドシートの正しい設置場所、固定する時の注意点、向き、チャイルドシートあるあるなどについて確認してきました。文中でも触れましたが、乳幼児を超えて首がすわるようになった頃にチャイルドシートなしで車に乗せると、その後、チャイルドシートの窮屈さを嫌がる子供がいます。
この頃は、自分でチャイルドシートに乗る事ができませんので親御さんにとっては非常に面倒くさい作業かもしれませんが、大きくなってわがままを言わないように、車に乗る＝チャイルドシートに乗る。という図式をしっかりと覚えさせましょう。
