交通事故を引き起こす疾患とは?
自身の体調によって、意図せずに交通事故を起こしてしまうことは決して他人事ではありません。例えば数年前に運転手が急性疾患によって体調が悪化し、車中で意識を失って、暴走した車が歩道に乗り上げるという事故が繁華街でありました。
また、運転手のくも膜下出血が原因で小学生や教員が乗ったバスが市道から転落したり、大動脈解離が原因で大型バスの運転手が走行中に突然意識を失い、ガードレールに接触するという事故が起きたりもしました。
このように、運転中に心臓や脳の病気を発症して、交通事故が起きるケースは珍しくありません。ある専門家によると「生活習慣病や食事が背景となり、誰にでも起こり得る」可能性があることなのです。今回はそういった交通事故を引き起こす疾患についての記事を書いてまいります。
事故を起こすと自分や家族だけではなく、被害を受けた相手やその家族にも大きな影響を与えます。今回の記事を通してどんな疾患が交通事故を引き起こす原因になるのかを前もって知り、日頃から健康対策や身体のメンテナンスをしっかり行うことで快適な生活やドライブライフを楽しんで頂ければと思います。
交通事故を引き起こす可能性のある疾患
調査によると、健康状態に起因した事故のうち、脳と心臓の病気が4割を超えるそうです。具体的な病名をみると、割合が高いのが脳内出血や心筋梗塞などで、運転中に突然脳や心臓に負担がかかり健康状態が悪化して事故に至ったものと考えられます。
しかし、どうして突然このようなことが起きるのでしょうか?
運転中は緊張により血圧が高くなるので、普段血圧が高めだったり血中のコレステロールや糖分が多いと、脳内出血を引き起こしたり脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす可能性があります。血管が破裂すると、あふれ出た血液が脳を圧迫し、脳の機能に影響を及ぼします。
また、脳や心臓を囲む筋肉の血管が詰まると、その先に栄養が届かなくなって細胞が壊死し、脳や心臓が機能しなくなります。国土交通省が公表しているトラックドライバーなどの事業用の車の運転者に対する健康管理マニュアルには、体調の急変を引き起こす恐れのある脳・心臓疾患の前兆や自覚症状に関するチェック項目があります。
例えば、胸が締め付けられる感じがある、息切れ、呼吸がしにくい、動悸やめまい、突然の強い頭痛などです。そうしたマニュアルを参考にして、当てはまるものがあれば要注意です。長時間運転しなければならない時でも、体調面で不安を感じる時は無理をしないようにし、運転中に体調が急変した時には車を路肩などの安全な場所に停めておくことができます。
それではここからは、交通事故を引き起こす疾患を予防するためできることについてまとめてまいります。
交通事故を引き起こす疾患にならないためには?
例えば、健康診断で「血圧が高い」「血糖値が高い」「コレステロールが高い」と医者から言われた時に「大きな病気じゃないから大丈夫」と考えてしまうのは危険です。なぜならそれが身体の発する危険信号だからです、ガンなどの病気もそうですが何でも早期発見できるに越したことはありません。
そうしたサインが出ているならば生活習慣を見直して、食事改善や運動を心がけましょう。コレステロールや糖を減らすために、バランスの良い食事は大切です。食べたい物や飲みたい物を好きな時に好きなだけというのは控えるようにしましょう。
また無理をする必要はありませんが、毎日20分程度の運動を続けると体内に取り込んだ脂質や糖が消費されやすくなり、内臓脂肪を減らしてくれるのでおすすめします。それから日ごろからストレスをためない様に注意することも大切です。
ストレスを貯めると、血管が収縮し血圧が高くなり、コレステロールの濃度や血糖値も高くなります。それが引き金になって交通事故を引き起こす疾患が突然発症することもあり得るのです。日頃からストレスを溜めないようにして自分なりの解消方法を見つけられると良いですね。
まとめ
今回は交通事故を引き起こす疾患についての記事を書いてまいりました。冒頭でも触れたように、誰にでも起きる可能性のあることです。大きな事故を起こす前に予防できるなら自分の命だけではなく、他のドライバーの命も守ることになります。
何らかの自覚症状が表われているならもちろん専門医に診てもらうことが大切ですが、普段からできることとして、バランスの良い食事や適度な運動、そしてストレスを溜め込まないようにしましょう。
常に時間に追われて忙しい生活を送っていると精神的にもストレスになり、身体も酷使することになります。休息を取り、自分の身体のメンテナンスをきちんと行うことをお勧めします。身体の疲れやストレスを解消したい時にはお気軽に当院までご連絡ください。