普段通りでも骨は脆弱化する?脊椎圧迫骨折!!
男性と女性を比べるとやはり男性の方がチカラが強いことはいうまでもありません。代わりに女性は心の芯が強かったり、真面目に仕事に取り組むなど内面的な強さを持っていますが、肉体に関しては多くの場合、男性が強いと言わざるを得ません。
またその肉体的な強さは年齢を重ねてからも影響することになります。今回ご紹介する脊椎圧迫骨折は例えば出産を経験した高齢の女性に多く訪れる疾患で、骨が脆くなることによって背骨が変形してしまう、あるいは背骨の間にある椎間板がつぶれてしまうといった事が起きる疾患です。
昨今では生活習慣、食生活によってかかりやすい疾患などについて大変多くの情報が出回っていますが、特に女性にとっては成長期、妊娠、出産、そして更年期においてもカルシウムは必要な栄養素の一つです。当記事を読まれて当てはまることがある時は食生活や生活習慣を見直してみるようにしましょう。
それでは記事を始めてまいります。
脊椎圧迫骨折とは?
それではまずはじめに脊椎についてご説明していこうと思います。脊椎とは背骨の事を指しており、身体の中心になって骨格を支え、キレイな姿勢を保つのに欠かせない骨であり、脳からの電気信号を身体全体に伝える中継地点でもあります。
また背骨は一つの骨で出来上がっているわけではなく、椎体(ついたい)と呼ばれる骨が積み木のように重なって出来ています。その骨のどこかに骨が脆くなる、あるいは体重が増える、過度の重みが加わることによって脊椎圧迫骨折は起こります。
ではこれがなぜ女性に、特に閉経期を過ぎた女性に多くみられるかというと、閉経期を過ぎた女性は骨を作るためのホルモンが不足することが挙げられます。女性ホルモンの一つであるエストロゲンは女性らしさを作るホルモンといわれています。
たとえばツヤのある髪の毛、女性らしく柔らかい丸みを帯びた体型、きれいな素肌など、女性を形づくるものはこのエストロゲンによってはぐくまれます。またもう一つの大きな役割としてエストロゲンは骨のリモデリングも担っているのです。
リモルデルとは骨代謝とも呼ばれますが、骨というのは硬い物質であるということはどなたもご存知だと思いますが、実は出来たらそのまま放置されるわけではなく、常に古い骨が壊され、新しい骨が生まれるようにして形作っています。
その為、リモデリングが必要となるわけですが、この作業を司っているのがエストロゲンですから、その女性ホルモンがなくなると骨を壊す作業のみ進み、新しい骨が生まれず、骨がどんどんとスカスカになってしまうというわけです。
つまり、圧迫骨折になる理由というよりも、女性の場合は女性ホルモンが減ることによって骨が脆くなり、圧迫骨折になる確率が上がってしまうという言い方が正しいかもしれません。
脊椎圧迫骨折とは?~その2~
圧迫骨折が起こる理由は前述のように様々ですが、実は骨というのは痛覚がないので骨折しても気づかなかったり、痛くもないので放置してしまう事もよくある機関です。
特に圧迫骨折などちょっとしたヒビや骨だけがつぶれている場合は痛みが少なく、ちょっとした違和感しかないということも珍しくはありません。しかし、身体というのは一つながりで出来ており、どこかに不備が生じるとどこかがその機能を補うように出来ています。
その結果、圧迫骨折による合併症なども懸念されることになります。例えば下記のようなサイトを見てみましょう。
圧迫骨折の合併症▶下肢まひ、尿失禁、逆流性食道炎なども
骨折した椎体を放置しておくと、数週間から数カ月かけて徐々に押しつぶされたせぼねが脊髄を圧迫して、麻痺症状が出ることがあります。たとえば足首が動かなかったり、排尿障害になったりすることもあります。椎体圧迫骨折による麻痺は痛みが少ないため、X線撮影で骨折が見逃されることや、脳梗塞などと診断されてしまうこともあります。これにより、重症化し寝たきりの原因になることもありますので注意が必要です。
また椎体圧迫骨折は、骨が押しつぶされてぺしゃんこになったり、連鎖して骨折が起こったりすることで、背骨が変形してしまいます。これにより、猫背や前傾姿勢が慢性化し、内臓が圧迫され逆流性食道炎や心肺機能の低下などにつながることもあります。こうなると大がかりな手術が必要になりますので、深刻な事態になる前に治療することが求められます。
引用:ベネッセの介護相談室
上記のように圧迫骨折は様々な弊害を生み出すだけでなく、特に年齢を重ねてからの骨折というのは治りにくく、またそれに痛みを伴うようであれば外出する気持ちをなくし、引きこもってしまう要因にもなります。
まとめ
いつまでも健康にそして痛みのない生活を送るには運動や外出をやめてしまうことは避けなければいけません。年齢を重ねていくと外にただでさえ外に出るのが億劫になってしまうものですが、立ち止まってしまうとなかなか再び歩くことが難しくなります。
年齢を重ねるほどに、外出して身体を動かすようにしましょう。