ストレスが及ぼす影響!?心身症とは

ストレスが良いものか悪いものかと聞かれた時、現代に生きる我々のイメージは完全に悪いものであるという意見が圧倒的だと思います。その理由は昨今では様々なメディアでストレスが及ぼす身体的、精神的悪影響が取りざたされ、諸悪の根源という見方が強いからです。

確かにその考えは間違ってはいません。行き過ぎたストレスが及ぼす身体への影響は強く、特に現代の日本は他国に比べて社会・個人にかかるストレスはすさまじいものがあります。

しかし本来のストレスの役割とは危険を察知し、敵から身を守ったり、攻撃を回避したりするために備わった機能だといわれています。つまり、いままで日本が作ってきた日本人らしさや働き方が行き過ぎたストレスを作っているというわけです。

今回はそんな行き過ぎたストレスが及ぼす身体への影響について記事を書いていこうと思います。

心身症とはなんだろうか?


心身症というのは一言で言えば、ストレスが生み出す身体の不調を総称したものです。冒頭では精神的なストレスだけの話になってしまいましたが、これはもちろん肉体的なストレスの影響も含んでいます。

肉体的なストレスとは例えば、慢性的な腰痛や頭痛、あるいはケガによって病院や家に缶詰にされてイライラとしたり、ふさぎ込んでしまったりといったことも含みます。特にお年を召した方はケガによって部屋に引きこもってしまったり、出不精になったり、といったことがよくあります。

そしてこれに端を発する疾患というのは本当にたくさんあるので一部だけご紹介します。例えば循環器系の疾患でいえば、高血圧、低血圧、狭心症、不整脈、消化器系でいえば嘔吐、便秘、肝炎、胃潰瘍などが挙げられます。

その他にも肥満、糖尿病、皮膚炎、生理不順、あるいはギャンブル依存症やアルコール依存症などの依存症、肌荒れ、ジンマシン、あるいはうつ病や、自律神経失調症なども心身症によって引き起こされる疾患です。

ストレスとの向き合い方

多くの方にとってストレスに感じることは会社、家事、育児、私生活、そしてそれらにかかわる人間関係環境だと思います。しかし、他人や社会・環境はおいそれと変わるものではありませんし、自分が変えたいと願っても、その環境はある人にとっては居心地の良い環境であったり、変えたくない環境であることが多く、やはり変化させるのは難しいです。

また、そういった環境を変化させる労力は並大抵のものではなく、変化を希望した結果、さらなるストレスが己に降りかかってくることも考えられます。

大抵の場合、それらを変えるよりも容易なのは自分の考え方や働き方、日ごろの行いを変える方がずっと楽なことの方が多いです。では、どのようにして変えるかという話ですが、まずは自分と向き合ってみることをおススメします。

ストレスの原因は何なのか、なぜ自分はそれをストレスだと思うのか、では自分はどうなって欲しいと思っているのか、など自分の現状と自分の環境を受け入れてあげます。そして自分の理解が進むと今度は他人を理解するようになります。

なぜこの人はこんなことをいうのか?なぜこの人はこんな行動を取るのか?なぜそんなに怒っているのか?

自分にも他人にも行動や言動には必ず「理由」があるのです。その理由をキチンと理解できた時、本当に変えなくてはいけないのは自分なのか、他人なのか、そしてどのように変えて行けばよいのかわかってきます。

この作業は時間がかかりますが、ストレスフリーな人間関係を作るには非常に効果的です。

 

まとめ

今回はストレスが原因で身体に不調をきたす、心身症の症状とストレスとの向き合い方について記事を書いてまいりました。

文中で紹介した向き合い方は出来る方と出来ない方がいると思いますが、ストレスやそのストレスを感じている自分と向き合う事はとても大切なことであるのは間違いありません。

しかし、もしどんなにやってみても他人の理解まで行けない、やはりストレスを感じてしまう時は、いっそ環境を投げ捨ててみるのも良いかもしれません。会社や家庭は本当に限られた空間です。

入社したては広い砂漠から一つの会社を見つけたような素晴らしい気分ですが、その環境に慣れていくといつしかその一つのモノが自分の全てであるように感じ、固執してしまいがちになります。

人が生きていて誰とも分かり合えないという事はありません。あるとすればそういった出会いを避けてしまったり、出会いの場に赴けない自分自身にあります。ストレスも腰痛も同じようなものです。

心でも身体でもまずはその痛みの原因を特定して、それに合った対処法をしてあげることで改善が望めます。もしも、どうしても改善できない身体や心の痛みを感じた時は、お気軽に当院までご相談ください。