居眠り運転の経験がある人は5倍以上!?重大な事故につながる「睡眠時無呼吸症候群」

2018年6月16日

私たちの睡眠を妨げる要因のひとつとして注目を集めている「睡眠時無呼吸症候群」

主な症状は、寝ている間の呼吸停止や大きないびき、日中の強い眠気ですが、睡眠時無呼吸症候群による眠気や集中力の低下は、仕事や学業に影響を及ぼすばかりか、重大な交通事故を招くかもしれません。

今回は、睡眠時無呼吸症候群が引き起こす交通事故の危険性についてご紹介します。

 

睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠時無呼吸症候群とは、その名の通り眠っている間に呼吸が止まる病気です。

英語では「Sleep Apnea Syndrome」といい、その頭文字をとって「SAS(サス)」とも呼ばれています。

 

本来、睡眠とは日中に活動した脳や体をしっかりと休ませるためのもの。

その最中に繰り返し呼吸が停止すると、体が酸素不足に陥り、それを補おうと心拍数が上がります。

脳や体が覚醒した状態になるため、大きな負担がかかってしまうのです。

その結果、眠気や倦怠感、集中力の低下などが引き起こされてしまいます。

 

睡眠時無呼吸症候群による危険な事故

日本で睡眠時無呼吸症候群が注目されるようになったのは、2003年のJR山陽新幹線居眠り運転事故がきっかけです。

これは、乗客を乗せた新幹線が運転士が眠ったまま時速270キロで走り続け、自動制御により緊急停止したというものです。

大事故には至らなかったものの、重大な事故につながりかねない事件で、後にこの運転士が睡眠時無呼吸症候群であることが明らかになりました。

 

新幹線居眠り運転士、「睡眠時無呼吸症候群」と断定

山陽新幹線の居眠り運転事故で、JR西日本は5日、運転士(33)が重い「睡眠時無呼吸症候群」(SAS)だったと発表した。同社は新幹線の運転士約370人を対象にSASの緊急診断を実施する。国土交通省も同日、睡眠障害の対策を鉄道各社に求める方針を決めた。

SASは、就寝時に呼吸が頻繁に止まる睡眠障害。熟睡できないため、昼間に強い眠気を催すという。

運転士は今月2~4日、大阪市内の病院に検査入院した。重度の目安とされる「睡眠時に1時間40回以上呼吸が止まる」「通常97%程度の血中酸素濃度が75%以下まで下がる」の2点を満たしたという。主に肥満に起因する「閉塞性SAS」とみられ、自宅がある広島市内の病院に移って治療を続ける。

SASは「いびきが大きい」などを除けば自覚症状が少なく、本人が気付いていないことも多い。居眠りをした運転士も過去の定期健康診断では特に問題なかった。

JR西日本は緊急対策として、新幹線運転士に自己診断シートを配布し、SASの疑いがあれば申告させる。

JR西日本の報告を受け、国交省は5日、全国の鉄道会社に睡眠障害の対策を求める方針を決めた。扇千景国交相は同日の参院予算委員会で「これまでも睡眠時無呼吸症候群による事故・事例がなかったか再調査する」と述べ、省内に連絡検討会議を設置したことも明らかにした。

(引用:朝日新聞2003年3月5日)

 

ここで特に問題視されたのが運転を仕事にする人たちの「隠れ睡眠時無呼吸症候群」です。

仕事中や運転中でも急に居眠りしてしまうという危険性があるのです。

また、こうした職種では缶コーヒーや栄養ドリンクを日常的に飲んでいる人も多く、カフェインや糖分の過剰摂取が眠気を自覚することを妨げている場合もあります。

 

居眠り運転の経験は5倍以上!?

睡眠時無呼吸症候群による交通事故は、一般のドライバーにとっても関係のない話ではありません。

睡眠時無呼吸症候群患者は、健康な人と比較すると、運転中の眠気を経験したことのある割合は4倍以上、居眠り運転の経験割合ではなんと5倍以上という調査結果も示されているのです。

 

睡眠時無呼吸症候群による交通事故発生率

交通事故発生率についてみてみると、次のようになりました。

健康な人が0.06%なのに対して、睡眠時無呼吸症候群患者の場合は0.41%と7倍近い数値です。

また、年齢や性別、運転距離にかかわらず、症状が重くなるほど交通事故の発生率も高まることが分かりました。

 

まとめ

いかがでしたか?

睡眠時無呼吸症候群誰にでも起こりうる病気です。

いつも体がだるい、夜中何度も目が覚める、強い眠気を感じるなど、「もしかして…」と思われた方は、ぜひ一度県背を受けることをおすすめします。

睡眠時無呼吸症候群を放置したまま運転を続けると、自分だけでなく他人の命も大きな危険にさらすことになってしまうのです。