老化は目にも現れる?加齢黄斑変性!

人間が歳を取っていくと、たくさんの良いことに恵まれます。いままでの努力が実ったり、家族が増えたり、孫の顔が見れたり、お友達と過ごす時間が増えたり、、しかし私生活が豊かになってもどうしても衰えて行ってしまうのが身体です。

昨今では日本人の平均寿命も数十年前とは比べ物にならないほど伸び、元気な80台90台の方も多くいらっしゃいますが、身体に全く問題がない、という方も珍しいのではないでしょうか。

今回はそんな加齢によって衰えていくことで発症する疾患の一つ、加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)について記事を書いていこうと思います。後述しますがこの疾患は昨今の高齢化に伴い患者数が増加している目の疾患で、ものが歪んで見えたり、中心がグレーになって見えずらくなっていってしまう疾患です。

それでは記事を始めてまいります。

加齢黄斑変性とは?

人間は情報の80%視覚によって確保しているといわれています。生まれつき目の見えないかたはこの情報を聴覚、感覚によって補うのですが、加齢によって後天的に視力を失ってしまうと周りの方の手助けなしには健やかに暮らしていくことが難しくなってしまいます。

では疾患の説明の前に、まずは目の構造について確認していきたいと思います。目はカメラのようであると形容されることがよくありますが、カメラのレンズに当たる水晶体(黒目の部分)から入った光が網膜で像を作り、これを視神経が感じ取って脳に伝えることで私たちは目の前のモノを物体として認識することが出来ているのです。

また水晶体部屋の明暗や、距離など見ようとするものによって厚くなったり、薄くなったりすることで焦点を合わせる役割を持っています。そしてこの水晶体から入ってきた光を焼き付けるのが網膜という組織です。

さらにこの網膜の中心にあり、細かいものを認識したり、色を見分ける働きを持っているのが今回のテーマになっている黄斑です。加齢によって黄斑に老廃物が沈着したり、網膜細胞の異変が主な発生メカニズムです。

加齢性黄斑変性の症状は?

冒頭でもご紹介しましたが、ざっくりと言えば物が見えずらくなり、重度になってくると失明する可能性があります。特徴的なのは視野全体ではなく中心歪んで見えたり、黒く見えてしまうのですが、当然ながら眼は左右にあり、これにはきき目というものが存在します。

利き腕があるように目にもよく使っている方があるということですね。例えば右足をケガしたら左足に負荷をかけて補う様に目も片方に不調が見られるともう片方が欠けている視覚を補うことが出来ます。

目は毎日使うものですから、自覚症状はすぐに現れるのですが、先ほども申し上げた通り補い合う効果によって日常生活に支障が出なければ大丈夫放置してしまう方がよくいらっしゃいます、しかし、黄斑に障害が起きた場合、網膜は一度失われてしまう再生することができません。

早期に発見ができた場合、進行を食い止めることが出来る可能性が高いので、先々の将来を考え、異変を感じたらすぐに専門家に相談するようにしましょう。

加齢性黄斑変性になりやすい人の特徴

この疾患にかかりやすい人は冒頭でも述べている通り、高齢者の方に多くみられます。しかし、高齢者と言っても40代を超えた方は発症する可能性を持っており、特に食生活が乱れていたり、喫煙をしている方には多く発症する傾向が見られます。

喫煙が発症の理由になるのは煙草に含まれているニコチン新生血管の増殖を促し、この増殖によって増えた新しい血管視界をふさいだり、破裂・出血することによって加齢黄斑変性を発症するからです。

新生血管とは本来、身体の中に存在しない血管で、網膜の外側にある血管がよく通っている脈絡膜という膜の部分にできます。また食事のバランスも大切で、網膜細胞への悪影響を軽減するのに必要なビタミンは例えば抗酸化ビタミンを含む食品やミネラルの多い食品が望ましいです。

昨今ではよくメディアにも登場しているのでご存知の方が多いと思いますが、酸素を使用してエネルギーを作り出している私たちに酸素は欠かせないものですが、体内に取り込まれた酸素の一部はフリーラジカルという物質に変化し、この物質が他の細胞を攻撃したり、生活習慣病の原因となったり、老化の原因にもなっているのです。

まとめと積極的に摂取したい食品

今回は高齢者、喫煙者に多い疾患、加齢黄斑変性について記事を書いてまいりました。最後に加齢黄斑変性を予防する為に取りたい食品ですが、先ほども申し上げた酸化を防ぐビタミンを抗酸化ビタミンとよび、代表的なものでは緑黄色野菜に含まれるビタミンA、詳しく言えばベータ・カロテンという物質ですが、このカロテンは体内でビタミンAに代わるので同じことですね。

次にフルーツなどによく含まれるビタミンC、このビタミンは日光を身体に浴びることで体内で生成できるビタミンDなどとは異なり、身体の中で生成することが出来ませんので、毎日の食事にフルーツを食べる習慣をつけるといいかもしれません。

そして最後に植物油ナッツ類に多く含まれているビタミンEです。ちなみにビタミンEは悪玉コレステロールの増殖を防ぐことでも有名で積極的に摂取したいビタミンの一つです。

加齢による身体の酸化を止めることは出来ませんが、日々の努力でその進行を遅らせ、健やかで楽しい生活を少しでも長く続けられるようにしましょう。