要介護状態にはなりたくない!ロコモティブシンドローム!

加齢というのは誰にも等しく訪れるものです。お孫さんの誕生や友人と過ごす時間が増え、ゆっくりと過ごすことが出来るなど良いこともたくさんある老後生活ですが、ちょっとした習慣に気を付けないばかりに足腰が弱くなり、寝たきり要介護者になって家族に迷惑をかけてしまうといったこともあります。

今回は足腰の弱まりによって歩みが遅くなってしまったり、筋肉の低下からバランスが上手く取れず転倒してしまう、あるいはその拍子に身体のどこかを骨折したり、捻挫してしまうロコモティブシンドロームについて記事を書いていこうと思います。

昨今ではテレビの健康番組などでも取り上げられることがありますので名前をご存知の方も多いかと思いますが、具体的には運動器の低下によって起こる疾患の一つです。それでは詳しく確認してまいりましょう。

ロコモティブシンドロームとは?

冒頭でも増えれていますが、運動器衰えてしまう疾患ですね。運動器というと真っ先にを思い浮かべる方が多いですが、全身の骨格を支える、脳からの情報を身体に伝える神経、身体を動かす筋肉、スムーズな動きと骨同士のぶつかりを和らげる関節などを総称して運動器というように呼ばれます。

全身が健康という高齢者の方もおられますが、やはりどなたでも食が細くなったり骨粗しょう症を始めとした疾患によって骨、筋肉は徐々に衰えていきますし、間接にある軟骨は加齢とともに水分が減り、動きが鈍くなったり軟骨が消滅してしまうことで骨同士がぶつかり炎症をおこしたりと色々な問題が発生してきます。

そういった原因から身体が上手く支えられなかったり、足が前に出ないのでゆっくりとしか歩けなくなったり、バランスが悪くなることで転倒しやすくなったりする状態がロコモティブシンドロームというわけです。

特に高齢期に入ってからの骨折や捻挫は治りが遅く、一度おこってしまうと寝たきり生活や家に引きこもってしまう様になり筋肉が衰え、使わない事で神経が衰えるといった二次被害を発生させ、結果、要介護者になってしまう可能性が高くなるのです。一説によると要介護になる原因のおよそ半数ロコモティブシンドロームにあるという調査結果もあるようです。

ロコモティブシンドロームの予防と改善

すでに触れていますが、ロコモティブシンドロームは加齢によって身体が衰えていってしまう事が問題ですが、この予防にはやはり普段から身体を作るたんぱく質カルシウムをキチンと摂取すると共に、運動不足に気をつける事が何よりも大切といえます。

昨今では家にエレベーターなどがあるご家庭も珍しくない時代になってきましたし、出かけるにしても車や車いす、電車、バスなど交通網が発達している日本ではほとんど自分の足で歩き回る必要はないと言っていいでしょう。

またそれらの交通機関を利用する時にも階段はエスカレーターで上がれますし、空港には歩く歩道があったり、お年寄りを大切にすることが美徳ともいえる日本では優先席に座らせたり、親切な方が補助してくれたりといったこともありますね。

その結果、心のケアは十分でも身体のケアにはならず自分たちで積極的に歩いたり運動する機会を設けないといけません。一番のおすすめは身体の筋肉関節だけでなく内臓を動かしたり汗をかいたりと、健康体に欠かせない運動が詰まっているジョギングがおススメですが、人によっては外を歩くと事故に遭ったり、不慮の事故に巻き込まれたりが怖いという方もいらっしゃると思います。

そんな時は家でも出来るストレッチがおススメです。例えば朝晩に一度ずつラジオ体操をしたり、ロコモティブシンドロームを防ぐのであればストレッチを始めとした足の、特に大殿筋(ふともも)を良く動かす運動を取り入れるのがよいでしょう。

まとめ

今回は加齢によって運動器が衰え、早く歩けないバランスが悪くなって転倒しやすくなるといったロコモティブシンドロームについて記事をかいてまいりました。

文中でも触れていますが、老化によって起こる不調は歳を重ねるごとに増えていくものです。また仕事を終えた老後生活を営んでる方は家庭内で自分が何もしていない、価値のない存在であると思って老後うつになってしまう方も多く、身体が健康でいることが心の健康にもつながります。

ご家庭に今回の記事に当てはまる方がいらっしゃる場合は積極的に運動をしてもらう機会を増やしたり、理由をつけて友人と遊びにいって心身の健康を保っていただくことが家庭内での負担を多くしない事にも繋がり大変重要です。

もしも運動をしようと思ってもどういった運動をすればよいのかわからない。身体の衰えを感じ、いきなり運動をするとケガをしてしまうのではないか、そんな悩み不安などあればお気軽に当院までご相談ください。