失明の危険性も!?眼瞼痙攣(がんけいけいれん)の種類と原因

五感の中でどれかを最後まで残すとしたら?という質問をした場合、おそらく多くの方が最後まで残すのが視覚だと思います。それはやはり当然の答えで、私たちは自分たちの周りにある情報の8割を視覚から得ているからです。

もちろん視覚が無くなってしまえば、立って歩くこともままならなくなりますし、自分の周りにいる方の顔も認識できなくなってしまい、日常生活に大変おおきな影響を与えてしまうことになります。しかしそれだけ重要な視覚も年齢を重ねていくと緑内障、白内障など目の病気や脳の病気、あるいは瞳そのものの老化などによって見えずらくなってしまいます。

また今回ご紹介する眼瞼痙攣(がんけんけいれん)などもそういった失明のリスクを持っている疾患の一つで初めは目のけいれんに始まり、様々な症状を引き起こして生活の質を低下させていく原因にもなります。それでは詳しく確認していきましょう。

目の痙攣とは?

誰しも1度や2度は、自分の意志とは関係なくの一部がピクピクと小さく動くという経験をしたことがあるでしょう。これは瞼の開閉を行う「眼輪筋」という目の周りにある筋肉が痙攣を起こすことで発生する症状で、大抵の場合自覚症状はあっても生活に支障をきたすようなものではなく、数秒から数分間痙攣が続き、これが断続的に発生しても数週間以内には自然と治ります。これは医学的には「眼瞼ミオキミア」と呼ばれる症状で、睡眠不足や過労、ストレスなどが誘因となりますが、いずれにしてもそれほど重篤なものではなくこれ自体は「疾患」とはみなされません。

一方、症状が目の痙攣にとどまらず、日常生活に支障をきたし重篤な症状に至る可能性もある危険な「目の疾患」が、「眼瞼痙攣(がんけんけいれん)」です。

眼瞼痙攣の種類と原因

眼瞼痙攣とはその名の通り瞼が痙攣する疾患ですが、眼瞼ミオキミアのように自然に治るということは殆どありません。最初は下瞼がピクピクと痙攣しているのを感じる程度ですが、やがてそれが上瞼に広がり、瞬きの回数が増える、光をまぶしく感じる、目に異物感を感じるといった症状を伴って日常生活に支障をきたすようになります。更に進行すると瞼を開けていることが困難になって、人や物とぶつかったり自転車や車の運転ができなくなってしまったりしますし、最後には瞼を全く開けられなくなって事実上失明と同じ状態になってしまうことさえあるのです。

眼瞼痙攣には「本態性眼瞼痙攣」と「続発性眼瞼痙攣」とがあり、更に続発性眼瞼痙攣は「症候性」と「薬剤性」に分けられます。

本態性眼瞼痙攣」は他の疾患が関係していない眼瞼痙攣で、その原因については今のところはっきりとしたことは分かっていないのですが、おそらく大脳基底核という神経核の集まりが障害され、神経伝達の異常により運動制御システムがエラーを起こしているのではないかと考えられています。この大脳基底核の障害を引き起こす要因としては、ストレスや疲労などが挙げられており、主に40代以降の女性に多いとされています。

症候性眼瞼痙攣」は、何らかの疾患が原因となって起こる眼瞼痙攣のことで、パーキンソン病や脳梗塞、進行性核上性麻痺などが要因として挙げられます。一方向精神薬や抗不安薬などの薬剤の内服が原因となって起こるのが「薬剤性眼瞼痙攣」で、特に40歳以下に見られる眼瞼痙攣の多くはこの薬剤性眼瞼痙攣であると言われています。

まとめ

今回は重症化していくと失明のリスクがあるだけでなく、様々な疾患の初期症状として出てくる眼瞼痙攣について記事を書いてまいりました。文中にもあるように眼瞼ミオキミアは誰にでも一度は訪れるものですが、その症状が継続して起こる時は特に危険な自覚症状がなくてもなるべく早く専門家にかかるようにしましょう。

また瞳の健康にはビタミンB1やビタミンB2などが有効といわれており、疲れ目であったり、目がしょぼしょぼするドライアイになっている、あるいは両目・片目だけが痙攣するなどの症状が起こった際にはまず、下記のようにビタミンを取ってみて様子を伺い、それでも改善しない場合はやはり専門家にかかるようにしましょう。

目の疲れにはB1

「目の疲れにはビタミンB1」といわれるほど、このビタミンは目の異変におなじみの栄養素です。

ビタミンB1は筋肉の疲れを取る効果があるので、眼輪筋への効果も期待できます。

アルコールを飲む人が目に疲れを感じたら、なおのことビタミンB1を意識してください。体内のアルコールがビタミンB1を消費するので、B1不足に陥りやすくなるからです。

充血にはB2

目が充血している場合はビタミンB2が有効です。

ビタミンB2が不足すると目の組織の働きが低下して、目の病気にかかりやすくなります。

暗いところで見えづらいならA

真っ暗でないのに、少し暗くなっただけで見えづらさを感じるようになったら、網膜が傷ついているかもしれません。

ビタミンAが不足すると、網膜の細胞にある光を検知する物質の働きが弱まります。

見えづらいと思ったら、ビタミンAを補給するようにしてください。

引用:ヒロオカクリニック

URL; https://www.h-cl.org/column/eye-vitamin/